HOME > 高度不妊治療TOP

高度不妊治療

高度不妊治療TOP


母体に優しい、安全な採卵。負担は最小に、そして凍結融解胚移植で妊娠の可能性は最大に

高度生殖治療(体外受精・顕微授精・凍結融解胚移植)

顕微授精(ICSI)当クリニックの独自技術

ピエゾ法と当院で独自に研究開発した精子注入法を用いて可能な限り卵子に優しい顕微授精を実施しています。

  1. 卵細胞膜の弱い卵子に対する新しい精子注入法
    日本IVF学会で優秀学術奨励賞を受賞するなど高い評価を受けている方法です。
    卵細胞膜の弱い卵子はICSI後に高い確率で死滅し、今まで具体的な対抗策は存在しないという考えが一般的でした。しかし、当院で独自に開発研究開発された精子注入法を用いることで、そのように弱かったと考えられていた卵子の多くを救済し出産にまで繋げることを可能としています。
  2. 卵子に優しい安全な顕微授精(ピエゾ法)
    従来法(写真1)では、卵子が大きく変形していますが、当クリニックでは、2007年より国内でも先駆けて、卵子の変形が少なく精子を注入できるピエゾ法を採用。顕微授精が必要な全症例に対して、ピエゾ法を実施しています。

    写真1
    (従来のICSI)
    写真2
    (卵子の変形が小さいピエゾ法)
    また、精子を注入するために卵細胞膜を破る際に、従来法では大量の卵細胞質を吸引していましたが、ピエゾ法の採用により細胞質吸引を全く行わずに精子の注入が確実に安全にできるようになりました。
  3. 精子頭部の大きさに合わせてピペットの直径を最小化
    精子の頭部の大きさには、個人差があります。そのため、既製品のピペットは大きめの精子に合わせた直径になっており、多くのケースで、ゆとりがある太めの状態となっています。そこで、当クリニックでは、卵子へのダメージを減らするため、患者さま一人一人の精子頭部の大きさに合わせて、随時、ピペットの直径をできる限り細くしたものを作成しています。

    写真3
    (患者さまの精子の大きさに合わせてYLCで作成したピペット/先端外径約4μm)
    写真4
    (既製品のピペット/先端外径約6μm)

1回の採卵での妊娠の可能性を最大に広げる凍結融解胚移植

山下レディースクリニックの目指す治療戦略のポイントは、次の3つです。

  1. 採卵でより多くの卵子を採取する
    (アンタゴニスト法でOHSSを回避した、母体に優しい採卵)
  2. より多くの良好胚(とくに胚盤胞)を凍結保存する。
  3. 凍結胚を1個ずつ融解し移植し、移植回数を最大限に確保する。

1回あたりの採卵で、より多くの凍結融解胚移植を実施することのできるこの方法は、身体的にも経済的にも負担の大きい採卵回数を減らし、そこから最大限の妊娠のチャンスを生み出すことをねらった治療戦略となります。

凍結融解胚移植のメリット

  1. 着床率(妊娠率)がUP!
    採卵した周期は、子宮内膜も少なからず排卵誘発剤の影響を受けていますので、子宮内膜の状態は必ずしもベストとはいえません。子宮内の環境が整った周期を選んで戻せるので、着床率も高くなります。
  2. 移植しなかった胚を無駄にしない
    日本では、2008年に出された日本産婦人科学会の会告にならい、ARTをはじめて受ける35歳未満の方には、単一胚移植が行われています。万が一、採卵周期に戻したフレッシュな胚が着床しなかった場合でも、凍結保存しておいた余剰胚が使えます。また、凍結胚がある間は卵巣刺激や採卵をしなくてもすみます。
  3. 多胎妊娠の防止に役立つ
    凍結技術が進歩したことで、「残った胚がもったいない」という意識が働かない分、安心して凍結保存を選択でき、移植数をセーブできます。

40歳を過ぎても反復不成功でもあきらめない体外受精のオプションプログラム

年齢的に残された時間を考えると焦りだけが募る、治療を繰り返してもなかなか妊娠ができない、といった治療の行き詰まりは、患者さまにとって大きなストレスになります。
同じ治療法を漫然と繰り返すことに意味はありません。少しでも妊娠の可能性を広げるために、基本治療とは異なる治療法にチャレンジしてみませんか? 当クリニックでは、患者さまひとりひとりの状況に合わせて、より良い治療方法を提案するテーラーメイド医療を心がけています。

・40歳以上で比較的良質な受精卵のできる方へ
 → → → 連続採卵をして受精卵の凍結ストックを蓄える

卵子の質は、年齢を重ねるごとに低下していきます。とくに40歳以上になると、1周期ごとに卵子の質の低下は顕著になるといっても間違いではありません。あらかじめ目標の採卵回数あるいは凍結受精卵の数を決めて、連続した周期で採卵を行い、少しでも年齢の若いうちの受精卵を複数凍結しておくのも1つの治療戦略としてご提案できます。

・良好な受精卵が発育しない方へ
 → → → 体内の微小環境を再現する受精卵のマイクロウェル培養

マイクロウェル(非常に小さなくぼみを成形したプレートに、ごく少量の培養液を垂らしてつくられる)の中に卵子と精子を入れて受精を促し、できた受精卵を培養します。微小な培養環境をつくることで、胚自身が分泌する発育を促進する因子が、培養液中に拡散することなく、より有効に作用すると考えられています。

・凍結融解胚移植にて妊娠反応の認められなかった方、繰り返し流産をされた方
 → → → 受精卵の着床をサポートする高濃度ヒアルロン酸の添加された
胚移植専用培養液エンブリオグルー

着床前の胚盤胞と子宮内膜のそれぞれには、ヒアルロン酸に結合する部位が存在するといわれ、ヒアルロン酸は、胚盤胞と子宮内膜の接着の橋渡しのような役割をすると考えられています。このような背景から開発された高濃度ヒアルロン酸を含む『Embryo Glue(エンブリオグルー)』は、胚盤胞と子宮内膜をつなげる接着剤のような働きをします。 凍結融解胚移植時にEmbryoGlueとともに子宮内に移植された受精卵は、十分なヒアルロン酸に覆われ、子宮内膜に接着しやすくなり、また、妊娠の継続をより確実なものにすることが期待できます。

EmbryoGlueは、スウェーデンのVitrolife社が開発したET専用の培養液です。

卵子、精子、受精卵のプロに相談!『たまご相談室』

当クリニックを受診されている方を対象として、胚培養士(たまごシッター)によるメール相談を行っています。

・ART治療について質問したいけれど、今日は先生や看護師さんが忙しそうで聞けなかった…
・「不妊カウンセラーによる無料治療相談」を受けてみたいけど、仕事の都合で予約が取れない…
・胚培養士に聞いてみたいことがあるけど、人の目もあるし院内で直接声をかけてまで聞けない…

ART治療に関して、「こんなこと聞いてもいいのかな?」などと遠慮せず、ほんのささいな疑問でも、気軽にこのメール相談を利用していただけると嬉しいです。

【例えば、こんなこと】
・今回移植した胚のグレードって、どのくらいの妊娠の可能性があるの?
・(今回IVFやICSIに使った) 精子の状態はどうだったのかな?
・IVFの受精率が低かったのはどうして?
・凍結保存してある胚や精子のことについて聞きたい!
・胚培養士ってどんなことしているの?
・はじめて聞く言葉「IVF」って何?「ICSI(イクシー)」って何?
・「治療の手引き」を読んでみたけどわからないことがある…
・ そのほか、胚培養士に直接聞いてみたいことがある!       
など

 → たまご相談室はこちら

充実の安全対策。取り違え、地震、停電に対する備えは万全!!

  1. とり違え対策
    2次元バーコード(QRコード)による電子認証システム
    当クリニックでは、受精卵の取り違えを防止するため、複数人員によるダブルチェックシステムを実施するとともに、独自に開発したQRコードによる受精卵(卵子、精子)の電子認証システムを運用しています。
    バーコードリーダー 認証ソフト QRコードの貼り付けられた
    培養ディッシュ
  2. 耐震対策
    培養器および凍結保存タンクの固定
    培養器が置かれる架台が背面の壁に固定されています。その架台の上に培養器が固定され、さらに6台の培養器は個々に連結され全体としての自重を増やし揺れに抵抗するようになっています。
    液体窒素タンクは培養室前室の専用のガレージに格納されています。鎖が掛けてあり、大きな揺れの中でも移動しないように、倒れないようになっています。また、それぞれをキャスター付きの架台に乗せ、やや鎖に遊びを持たせることで免震作用が働くようにもしています。
  3. 停電対策
    バックアップ電源の設置
    電源が喪失すると、培養器の庫内保温やガス供給といったシステムが止まってしまいます。そのために非常用バックアップ電源を備えています。