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男性不妊


  • 山下レディースクリニックでは、毎月、第一&第三土曜日に男性不妊外来を開設
  • 不妊症のカップルの半分は、男性にも原因がある
  • 遠回りの不妊治療にならないよう、精液検査は早めに受けたい
  • 重度の男性不妊でも、そのほとんどはART治療で乗り越えられる

不妊に悩むカップルの半数には、男性にも不妊原因が見つかります。早めの精液検査が妊娠への近道です。

● 男性の妊孕力と不妊原因

妊孕力(にんようりょく)とは、女性の場合は妊娠する力、男性の場合は妊娠させる力のことをいいます。男性の妊孕力は、大きく分けて二つ。一つ目は、夫婦生活を持ち、膣内に射精できること。そして、二つ目は、その精液内に運動能力と受精能力を兼ね備えた精子が、充分な数いることです。このどちらかに問題があると、不妊の原因になります。一つ目に問題がある性機能障害は、ご本人も自覚できますが、二つ目の造精機能障害に関しては、精液検査を受けていただかなければわかりません。

(関連リンク) ご主人さまへの手紙

<おもな男性不妊の原因と治療>

性機能障害 勃起障害(ED)
射精障害(膣内射精不能症)
→ 薬物療法、AIH
→ AIH
造精機能障害 乏精子症
精子無力症
奇形精子
不動精子症
精子死滅症
非閉塞性無精子症
→ AIH、IVF、ICSI
→ AIH、IVF、ICSI
→ AIH、IVF、ICSI
→ AIH、ICSI
→ MD-TESE ICSI
→ MD-TESE ICSI
精路通過障害 閉塞性無精子症
精索静脈瘤
膿精液症
逆行性射精 など
→ 精路再建術、TESE ICSI
→ 手術療法、AIH、IVF、ICSI
→ 薬物療法、AIH、IVF、ICSI
→ 薬物療法、IVF、ICSI

● 早めに受けたい精液検査

不妊治療を行っていくうえで、通院が必要になるのは、おもに奥さまのみです。それでも、『タイミング法』から治療をスタートするためには、

  1. 排卵があること(排卵誘発剤使用含む)
  2. 少なくとも片側の卵管が通っていること
  3. 精液の状態に問題がないこと

以上3点が絶対条件になります。つまり、あらかじめ精液検査を受けていただく必要があるのです。精液の状態を調べずに、タイミング法を長期間続けたのち、男性不妊であったことがわかった場合などは、「これまでの通院は何だったんだろう・・・」ということになりかねません。実際、不妊に悩むカップルの半数に、男性不妊の問題が見つかります。お二人の赤ちゃんを迎えにいく道のりが遠回りにならないよう、早めに精液検査にご協力ください。

男性不妊外来(担当/増田医師)の初診時に精液検査をご希望の方へ
近隣にお住まいの方、もしくはすでに奥さまが通院中の方は、事前に精液検査カップを山下レディースクリニックからお持ち帰りいただき、ご自宅にて採精のうえ持参いただけると診察がスムーズです。カップを取りにきていただく際の予約などは不要です。

精子特性分析機(SQA-V)を用いた精液検査
当クリニックでは、より正確に精液の状態を分析することを目的に、最大500倍の光学ズーム付顕微鏡を搭載した、精液の自動分析装置『精子特性分析機(SQA-V)』を用いて、精液検査を行っています。従来の保険診療による精液検査(目視で実施)に比べて、受精能と関係が深いSMI(精子自動性指数)など、形態観察や運動性において、より詳細なデータ解析が可能になりました。

<いつ> 4〜5日の禁欲後(長過ぎる禁欲は、精子の運度率を落とします)
<どのように> マスターベーションにて専用容器に採取(コンドーム使用不可)。自宅で採精された場合には、できるだけ2、3時間以内に病院へご提出願います。容器を極端に冷やしたり、暖めたりすると精子の運動率が低下することがありますので、運搬される際は気をつけてください。
院内のメンズルームをお使いいただくこともできます。
<わかること> 造精機能障害がないかどうかがわかり、二人に最善の治療方法を決定するのに役立ちます。

<正常な精液所見(WHO 2010)と男性不妊の分類>

正常の基準値   男性不妊の分類
精液量・・・1.5ml以上  1.5ml未満は精管の閉塞性疾患や逆行性射精の疑い
pH・・・7.2以上 pH7.2未満は閉塞性無精子症や先天性精管欠損症の疑い
精子濃度・・・精液1ml中に精子が1500万個以上ある 精液中の精子数が少ないorない
乏精子症・無精子症
総精子数・・・3900万個
精子運動率・・・運動精子が40%以上、前進運動精子が32%以上
運動精子(高速運動精子)の割合が低いorない
精子無力症・不動精子症
精子形態正常率・・・正常形態精子が4%以上 正常形態精子が4%未満奇形精子症
精子生存率・・・精子の生存率が58%以上 精子の生存率が58%未満精子死滅症
白血球・・・精液1ml中に白血球が100万個未満 白血球が100万個/ml以上膿精液症

※WHOの精液所見に対しての下限基準が2010に変更されました。

● 男性不妊外来のご案内

射精障害や勃起障害などの性機能障害のある方、精液検査の結果についての詳しい説明をご希望の方など、泌尿器科医の診察をご希望の方は、毎月、第一&第三土曜日に開設している男性不妊外来をご予約願います。

担当医/泌尿器科医・増田裕医師(大阪府四条畷市/畷生会脳神経外科病院 泌尿器科部長)

<プロフィール>1993年に大阪医科大学を卒業し、臨床研修を開始。1994年枚方市民病院で経験を積み常勤医となる。1997年大阪医科大学大学院医学研究科博士課程に入学(泌尿器科科学専攻)し、泌尿器科専門医取得。2002年枚方市民病院泌尿器科副部長。2005年藍野病院泌尿器科部長。2009年に入り、当院と連携してTESEを行なう。2012年に生殖医療専門医を取得。2016年畷生会脳神経外科病院泌尿器科部長。
日本で45人しかいない、生殖医療専門医と泌尿器科専門医の両方を持つ泌尿器科手術、男性不妊治療のエキスパート。

日時/毎月、第一&第三土曜日、午前診10:00〜14:30(受付13:00まで)
完全予約制/診察をご希望の方は、お電話(078)265-6475いただくか、来院時に、直接、受付にてお申し込みください。

(関連リンク) 無精子症と診断された方へ